The post 「WordPressの次」はいらないし求められてもいない理由【Newtの件】 first appeared on Fukuro Press.
]]>つい最近、面白そうな記事を発見
▼ WordPressの次を担うサービスを作る
私達は、2021年4月に創業したスタートアップ企業です。現在は、東京都の有楽町を拠点に3名のメンバーでヘッドレスCMS「Newt(ニュート)」を開発しています。 WordPressの次を担うサービスを作る - www.newt.so |
※ 本当はリンクすら張りたくない (-_-;)
なにやらWordPressの次と豪語されています。
もちろん記事全文を読みました。
その上でWPユーザーとして思った率直な感想です
そのことを建前・ポジトーク無しで語ります。
冒頭でも書いたように豪語されてました。
私たちのミッションは 「Creating the Next WordPress(次のWordPressをつくる)」です。
その言葉の通り、私たちはWordPressを置き換えることのできる新たなプロダクトを作り出し、現在のWordPressのように世界中で広く利用されるものへと成長させたいと考えています。
恐らく、これはかなり難易度の高いミッションで、実現に至るまでにどれほどの時間と労力を要するのか、私達自身も分かっていません。少なくとも10年はかかるでしょうか。
うんうん、なるほど
恐らく世の中を変えたいという強い情熱を持った人たちと信じます。いや、むしろここまで豪語するなら絶対にそうであってほしいです。
なにしろ世界中で使われているWordPressを「いらない」と断言し、自分たちのCMSが世界を席巻すると信じているんですから…
理想はどれだけ高くても困らないですね
そしてWordPressの問題点について
Newt開発者は次のように考えられてるようです
記事を読む限りではWordPressは使っている技術も古いし、イケてない技術ばっかりだよね、ということが延々と書かれていました。
私自身も少し同意することはあります
確かにサーバーサイドでPHP・MySQLを強要されるのは事実であり、プラグイン・テーマ開発者はPHP・MySQLを学んでいることが前提になってます。
私もWordPressプラグインの開発を行ったことがあり、WordPress特有の仕組み(データベース構成・アクションフック・アクションフィルター)に悩んだこともありました。
それをNewtが解決すると信じているみたいです。
※ 少なくとも本人たちは本気で思ってるはず
技術者・開発者はこう考えがちです
残念ながらそうではないんですね…
それがこの世界の非情さでもあります。
技術力の結晶のようなサービス・商品だったり、職人がこだわりぬいて作ったモノ・・・
それは世間から見向きもされないことが多々あります。
他より頭1つ抜き出ていてもです。
ここでWordPress/Newtから少し脱線します。
CMSでない異分野で考えてみましょう。
分かりやすいのが仮想通貨・ビットコインの例です
※ 仮想通貨に興味がない人はごめんなさいm(__)m
ビットコインとは現在の仮想通貨のトップです
▼ ビットコインの歴史
仮想通貨・ブロックチェーンが生まれた2009年から今までトップを走り続けてます。2017年にも話題になったように、何度も大暴騰・バブル崩壊を繰り返してきました。
そしてご存知の人も多いはずですが、ビットコイン自体は技術的にはポンコツです。いやポンコツはさすがに言いすぎか(笑) 他の仮想通貨と比べてポンコツって意味です。
こんな技術に疎いビットコインですが、今までトップの座を譲り渡したことはありません。それどころか近年はますます勢いづいてます
ここで閑話休題
このように仮想通貨という「テクノロジー重視!」みたいな分野であっても、長年培ってきた歴史には勝てないんです。それはCMS分野でも同じです
そしてWordPressの強さは歴史のみではありません
もはや1つのブランドとして定着しています
例えばレンタルサーバーの場合…
ほぼどこでもWordPressインストール機能があります
▼ WPインストール機能がある代表的なサーバー
これらレンタルサーバーはWordPress運営から頼まれてインストール機能を導入したわけではありません。利用者のニーズを考えて導入しただけです。
あのAWSですらWordPressをサポートしてます。
※ AWS = Amazon Web Services
私はWebサービスなどを作る時にAWSを利用させてもらってますが、まさかAWSにもWPインストール機能があるとは思っていませんでした。
だってAWSは開発者向けのサービスだからです。
そこですらWordPressに対するニーズを理解し、WPインストール機能をサポートしています。それだけのブランド力があるのがWordPressという存在です。
一方のNewtの場合はどうか・・・
別にNewtをけなす意図はないです
問題は「WordPressの次」と主張していること
本当に次を目指しているなら、歴史の時点で負けてます。
そして中途半端に技術を盲信し、WordPressがなぜ使われるのか・なぜ代替が出てこないのか思考することを放棄しています。
というかWordPressができて何年たってるの?って話です。2003年から20年もの歴史があります。もしWordPressに問題があるなら、とっくの昔に代替CMSが出現してオワコンになっていたでしょう
そしてNewt紹介の記事の最後あたり
こんな数文がありました。
私はふとした時、自分が日常的に使っているWebサービスや開発のためのツール、プログラミング言語からライブラリに至るまで、そのほぼ全てが日本国外で作られたものであることに、悔しさに近い感情が込み上げてくることがあります。そして同時に、それをさも当然のことであるかのように受け止め、それらを一方的に使っているだけの自分の存在にも気づかされるのです。
世界には、英語圏以外の国で開発されていながらも世界中で広く利用されているWebサービスが沢山あります。しかし、日本発のサービスで世界中で使われているものはほとんどありません。何故でしょうか?確かな答えは分かりませんが、案外私達自身が「そういったサービスを日本から生み出すことはできない」と勝手に思い込んでしまっていただけなのかもしれません。
私たちNewtは、特別な経験やコネクションを持ったチームではありませんが、プロダクトを作ることに対するこだわりや情熱を持っています。そして、最高のプロダクトは言語や国境の壁を越えられると信じています。私達は最高のプロダクトを作ることで、この大きな目標を達成したいと思っています。
もはや苦笑しかできない…笑
技術は素晴らしいのかもしれないですが、どうも私情が多い気がします。ここを読んで「本当にユーザーのこと考えてるのかな?」と思ってしまいました。
CMSを選ぶユーザーは目的(ブログを作ったり、サイトを構築したり)があるわけで、そのCMSがどの国で作られたかなんて一切気にしません。
私もWordPressが必要だから使ってるだけです。
私が本当に危惧するのは次のことです
もう一度はっきりと書きます。
NewtはWordPressの次ではない!!
Newt発明者たちは「技術的なカスタマイズがWPよりしやすい」を売りにしてますが、もし独自のサービスを作りたいならAWSなどを使えばいいだけです。
そして単純にブログ・サイトを運営したいだけならWordpress以外にも無料ブログなどいくらでも手があります。
メディアにはNewtを「WordPressの次」などと宣伝してほしくないです。WordPressというブランドにただ乗りしているに過ぎません。
そしてNewt開発者に少しでも善意が残っているなら・・・「WordPressの次」というパワーワードを使わず、「newt」というブランドだけで勝負すればいいと思います。
以上、私が 次世代WordPress(自称)に感じたことでした。
NewtはWordPressの次でも何でもありません。
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